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2018年12月 4日 (火)

三千三百十:メキシコ湾流と、地球の氷河期を考えて

こんばんわ。

「現在(2018年12月)、メキシコ湾流が、ほぼ、消失しているらしい」という記事を読む機会がありました。
その記事を読んでの私の見解などを書いてみたいと思います。

引用資料中で、私が気になった部分には、アンダーラインを引いたり、太字にさせてもらっています。

(以下、『InDeep』様、2018/12/01(土)記事より引用)
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●かつて地球に「250年間の寒冷化」をもたらした原因となった「大西洋の海流の崩壊」が正式に確認され、少なくとも欧州と北米は、いつミニ氷河期に突入しても不思議ではない状態に
https://indeep.jp/weakest-ocean-circulation-could-income-ice-age/

投稿日:2018年12月1日
11月30日の米国ゼロヘッジの記事より

Hyougaki_1

昨日(12月01日)新しい号のメルマガを発行させていただきました。
タイトルは、「 528の世界 : 太陽の周波数は528Hz…そして植物の緑の波長は528nm…」というものです。

いろいろ言われることのある「 528Hz 」という周波数を、数字のレベルから調べていましたら、いろいろ興味深いことが見つかりまして、そのことなどを書いています。

ややマニアックですので、興味のある方は限られるかもしれないですが、よろしければどうぞ。
こちらのページからご紹介させていだたいています。

ついに「重要な海洋循環の崩壊」が確認された

今回ご紹介しますのは、地球の海洋を流れる海の大きな循環のうちの、大西洋にあたる部分の重要な海流の循環が、

「過去最大レベルで弱体化しており、崩壊していると言えるかもしれない」

ということが、研究で判明したことをご紹介します。

最初は科学記事で扱われたものですが、冒頭のゼロヘッジなどのような投資や経済関係のサイトやニュースでも多く取りあげられていました。

その理由は、

  「この海流の崩壊により、ミニ氷河期の到来が極めて現実味を帯びてきた」

からです。

この「海流の崩壊とミニ氷河期の到来」の関係については、過去記事でも取りあげたことがあるのですが、まずは、今回の研究発表の内容をご紹介したいと思います。

この研究を最初に報じた科学メディアのユーレカ・アラートの記事からです。

なお、その大西洋の海流の名前は、日本語では「大西洋子午線逆転循環」と呼ばれるようですが、馴染みがない上に実際にほとんど使われていません。
一般的には、英語の頭文字から「 AMOC 」と呼ばれています。

これを「アモック」と読んでいいのかどうかよくわからないですので、英語表記とさせていただきますが、この AMOC があるお陰で、「ヨーロッパは人間が住める気温となっている」のです。

AMOC は、ヨーロッパに暖かい海水をもたらしています。

下が AMOC の場所と、暖かい水と冷たい水が循環する様子です。
AMOCの海流の(従来の)構成

・fasterthanexpected.com

これが今、「崩壊」しつつあるのです。

まずはここから記事です。

Ocean circulation in North Atlantic at its weakest
eurekalert.org 2018/11/28
北大西洋において海流が最も弱い状態となっている

最近の調査によると、北大西洋の海洋の循環は過去1500年で最も弱くなっていることがわかった

香港大学の地球科学専攻局(Department of Earth Sciences)と「太古海洋科学研究所(Swire Institute of Marine Science)」の科学者、クリステレ・ノット(Christelle Not)博士と、ベノワ・ティボデュー(Benoit Thibodeau)博士によって共同で研究された内容が発表された。

その論文は、20世紀の北大西洋の海洋循環が「劇的な弱体化」を示していることを強調しており、それは地球温暖化とグリーンランドの氷床と関連する溶融物の直接の結果であると解釈されている。(、、、以下、省略)

Hyougaki_2


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(引用終わり)

ここからが私の文章です。
全文については、該当URLにジャンプして読まれて下さい。

確かに、アメリカSF映画『デイ・アフター・トゥモロー』でも、「メキシコ湾流が止まることにより地球に氷河期が訪れる」と言われていました。

実際に、メキシコ湾流というのは、ヨーロッパの高緯度地域、つまり、スカンジナビア半島の沖合まで、暖流を運んでいたので、ヨーロッパの高緯度も暖かくなり、それをもって、多くの人々が文明を築き上げてきました。

ですから、この「メキシコ湾流が止まる」となると、次第に、ヨーロッパが寒冷化する見込みがあります。
おそらく、地球全体にも何らかの影響があると推測されます。

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というのも、地球の氷河期というのは、地球誕生以来、長い間繰り返されていることが知られています。

氷河期でない期間は「間氷期(かんぴょうき)」と言われる、比較的に暖かい時代です。

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この原稿を書いている、2018年12月現在では、「地球は間氷期である」と言われています。

しかし、いつの日にかは、当然ながら、地球は氷河期を迎えるのが自然なことがわかります。

地球が氷河期と間氷期を迎える理由は、諸説がありますので、「どれそれが原因だ」とは、はっきりと言うことが出来ません。

ただ、私が思うに、簡単な自然の原理から、地球の氷河期と間氷期の繰り返しが説明できると思います。

ただし、太陽活動の極端な周期とか、「何らかの宇宙線が大量に地球に押し寄せた」等の、地球外の原因と考えられる原因については除外して考えています。

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私達の浴槽でも、この原理を考えることができます。

基本となる性質は「高いエネルギーは低いエネルギーの方へと移動する」という性質です。

私達がお風呂に入る時には、もちろん、浴槽の中の水を温めます。

最近では、給湯器から、直接、お湯が出て、それが湯船の中に入る給湯器も多いでしょうから、この場合は違います。

「こし湯」のように、一旦、冷えた湯船の中の水を、お湯にしようとしていると思い浮かべ易いです。

すると、温水が、低い温度の水の方へと移動することが知られています。

つまり、温かいエネルギーである温水内で、そのエネルギーが高い方から低い方(水の方)へ流れようとしますので、結局、湯船の中で水の循環が発生します。

それと同じ理屈が地球上の海の上を流れている暖流でしょう。

暖流によって、温かいエネルギーが低いエネルギーの方(ノルウェー沖合など)へと流れて行きます。

その結果、ヨーロッパ全体が暖められていると言えるでしょう。

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しかし、湯船の中でお湯を沸かしている間に、それ以上、水(お湯)の循環が起きなくなります。

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つまり、湯船の中の水全体が温水になってしまえば、エネルギーの高い場所と低い場所が無くなります。

ですので、循環がストップします。

これと同じ理屈が、メキシコ湾流の消失と考えられます。

約1万年前の氷河期が終了するまで、メキシコ湾流は、その温度差が赤道近辺と極北地方では、かなりの温度差がありますので、それを埋めるために、メキシコ湾流が流れていたと思います。

しかし、現代でも、様々に報道されていますが、ヨーロッパの温暖化や、あるいは、高温化が指摘されています。
当然ながら、ヨーロッパの各地でも、今年の夏では山火事が多発したことが知られています。

過去、約1万年に渡って流れ続けてきたメキシコ湾流も、赤道近辺と極北地域の温度差があったので、流れ続けていたと思われますが、ヨーロッパが温暖化すれば、その温度差が消失してしまいます。

よって、エネルギーの高い場所と低い場所が無くなる結果、その差分を埋めようとする水の流れも消失すると考えられます。

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この理屈によって、メキシコ湾流は、ほぼ消失状態となったのかもしれません。

ヨーロッパの温暖化については、次の2通りが考えられると思います。

■1:
約1万年前の氷河期が終わっても、まだ、赤道近辺と極北地域に温度差があったので、メキシコ湾流が流れ続けた。
しかし、1万年かかって、メキシコ湾流が、その温度差を埋め続けた結果、その目的を遂げたので、自身も消失しようとしている。

■2:
人類が、これまで行ってきた産業活動により、温暖化が進み、その結果、ヨーロッパが温暖化した結果、ヨーロッパの気温上昇により、海水温も暖められたので、赤道近辺と極北地域の温度差が無くなって来たことにより、メキシコ湾流が消失しようとしている。

「■1」の理屈も考えられますが、「■2」の理屈も、充分に考慮できます。

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地球の、これまで地球上で、何度も繰り返されている氷河期も、「■1」の理屈で充分に説明が出来ます。

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極地域に流れ込む暖流が消失する結果、氷河期に入ります。
そして、氷河期に入って、また、何万年か時間が経つと、赤道付近と極地域の温度差が開くので、それを埋めるために、再び、メキシコ湾流のような暖流が発生して、その結果、地球の極地域が暖められる結果、地球は再び、間氷期に入る、とも考えられます。

しかし、今回の状況だと、「■2」の理屈である、人類の産業活動も、この現象を押しているとも推測できます。

つまり、上に書いたように、「人類の産業活動の結果が、地球の気候を変化させている」とも考えられるかもしれません。

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しかし、人間の活動を除外して考えたとしても、「■1」の理屈から、地球は氷河期と間氷期を繰り返していると思います。

ですので、たとえ、現在の人間活動を少なくしたり、あるいは、全てストップさせたとしても、いつの日にか、地球は氷河期を迎えると思います。

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つまり、地球の氷河期と間氷期の繰り返しは、「巨大な自然の振り子(ふりこ)」と見なせるでしょう。

その振り子が大きく左に振れれば、その反動として、次には、大きく右に振れる。
右に振れた後は、当然ながら、振り子の原理として、次には、大きく左に振れるわけです。

また、私が上に書いたように、湯船の喩えの説明と同じです。

「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」は、充分な自然現象ですので、誰も止めること自体は出来ないと思います。

たとえ、人間の側の方が、

  「地球よ。どうか氷河期に入らないで欲しい」

と、頼み込んでも、これは出来ないでしょう。

第一、誰にでも理解できる自然現象の一つなので、この自然現象を止めようとする行ない自体は、科学の世界で考えるのならば、科学の自然法則を破壊するようなものです。

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つまり、「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」は、自然法則の一つなので、誰も止めることは出来ません。
また、もし、それを止めようというのならば、自然法則を破壊する行為と等しくなるので、その結果は、逆に大いに地球を破壊してしまうと思います。

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このように、地球の太古から、何度も繰り返されている「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」ですが、やはり、その都度、生物が生き残っていることも、私達の現在の状況を見ても、明らかです。

なので、

  「地球氷河期が到来すれば、何が、私達(現在の地球人類)にとって、問題なのか?」

という問いが出ると思います。

これを詳しく考えたら、明らかにわかることですが、

  「私達(現在の地球人類)の社会制度や社会システムの方に、問題がある」

と思います。

というのも、私達の社会を見回して、すぐに見あたるのが、各国の国境線です。

もし、地球上に国境線が無ければ、地球に氷河期が到来しても、国境線が無いので、赤道近辺で暮らせば、暖かい暮らしが出来ると予想出来ます。

しかし、現在の私達のそれぞれの国家は、領土権を主張しています。
つまり、地球上に数多くの国境線を引いています。

P8220173

 

ですから、世界中の各国の人々は、その国境線を、おいそれとは、またげないようになっています。

あるいは、ある国が、「ここは私達の領土内である」と主張している地域に、何らかの鉱山や、石油埋蔵地域があれば、当然ながら、それらの鉱山や石油の所有権を主張しています。

ですから、それらの有効な鉱物や石油なども、各国の利害関係の下に利用されているので、氷河期が到来すれば、極地域での鉱物が採掘できなくなったり、あるいは、赤道近辺の鉱物や石油が、世界に供給されなくなったりする可能性もあります。

要は、人間の側の方で、「所有権」が大いに主張されていたり、あるいは、長い間、それらの「所有権」を確保するために、累々と政策・蓄積されてきた人間側の社会制度や社会システム自体が、逆に、大いに地球上の人間側の社会生活を苦しめることになるかもしれません。

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ですから、現在、

  「地球に氷河期が到来すれば、非常に困る」

と言っている人と言うのは、別の角度から変えて言えば、

  「地球に氷河期が到来すれば、人間がこれまで営々と作り上げてきた、人間側の社会制度や社会システムが壊れるかもしれないので、氷河期到来の件よりも、それ自体の方が困るのだ」

と言っているのだとわかります。

現に、そのような複雑な人間側の社会制度や社会システムを持たない、自然動物などは、誰にも断り無く、国境線を超えて移動しています。

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しかし、地球上に古来より存在している「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」というのは、そのようなものにも変化を起こすために長らく続いているのかもしれません。

その「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」と言っても、全くの自然現象の一つなので、その繰り返し自体も「変化」とは言わないかもしれません。

P8220167

 

しかし、「地球の氷河期と間氷期の繰り返し」の期間と言うのは、通常、多くの生物の寿命を遥かに超えており、世代を超えても、なかなか伝えにくい程の期間でもあることに気が付きます。

ですから、例えば、ある人間からしてみれば、「氷河期という、大きな変化が迫っている」という風に感じるかと思います。

しかし、自然の繰り返しの一つですから、もし、仮に、地球に生命体が宿っておるとするならば、その生命体は約46億歳ですから、

  「また、地球の氷河期と間氷期の繰り返しの境目の時期が訪れた」

という風に見ると思います。

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要は、「地球の氷河期が到来して、何が一番の問題となるのか?」

を考えるに、

  「氷河期到来の以前に作り上げた、人間側の社会制度や社会システムが大いに影響を受けるだろう」

というポイントが一番の問題となると思います。


                                       坂本 誠

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