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2018年1月29日 (月)

三千二百十五: 跳躍

       跳躍


   高度一万メートルに ジャンプして
   浮遊しながら
   大地を見下ろす。

   高速移動しているのだけど
   スローモーションで移動しているように感じる。
   高速が低速に感じる時の面白さ。

   ジェット・エンジンのような轟音すらも
   赤子の寝息のように
   遥か遠方から 徐(おもむろ)に響き渡る。

   足元に広がる青空と
   頭上に広がる黒い宇宙が 混ざり合う
   静寂の中で 横滑りし続ける。

   小さな音楽が流れている。
   その音楽は ニジマスの背の 鱗(うろこ)のように
   幽(かす)かな光を明滅させている。

   その音楽をこねて
   小さな雲にして
   足の爪先で そっと立つ。

   翼を大きく広げているのに その翼を微動だにせず
   氷上を横滑りし続ける我。
   高度一万メートルの清冽(せいれつ)な大気を吸いながら。


                                       坂本 誠

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