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2018年1月19日 (金)

三千二百十三: 読書感想文、『侏儒の言葉』を読んで

こんばんわ。

大正時代を代表する文士の一人として、芥川龍之介という方がいます。

右の写真は、Wikipediaからのものです。

Photo

 

芥川龍之介さんの晩年は、多くの人に知られており、解説するまでもないのですが、意外と知られていないのが、晩年以前の彼の生活状況です。

心身共に健康であった頃の彼の筆使いには、彼なりのユーモアや機知や諧謔(かいぎゃく)が溢れており、読む人をして、彼なりの小気味良さを感じさせるものも多いです。

そのような、芥川さんの健康であった頃の一つのアフォリズムを紹介させて下さい。
芥川さんの時代と、現代の私達では時間が隔てられていますが、現代の私達にも「ハッ」と気付かせる何かを感じるかもしれませんね。

今回は、読者の方にも精読してもらいたいこともあって、私の方の気になった部分には太字にしたり、アンダーラインを引いたりはしていません。

もちろん、原文中にも、太字の部分とか、アンダーラインの引かれている部分も無いこともあります。
ですので、原文を味わい深く読んで頂きたい時には、なるべくなら、引用者の方も、原文中に何も手を加えない方が、そちらの方がより礼儀をわきまえた行為だと思います。

ただし、現代では難読の漢字も使用されていますので、それについては、ふりがなを付けています。


(以下、芥川龍之介著『侏儒の言葉』より引用)
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       政治的天才

古来政治的天才とは民衆の意志を彼自身の意志とするもののように思われていた。
が、これは正反対であろう。
寧(むし)ろ政治的天才とは彼自身の意志を民衆の意志とするもののことを云うのである。
少くとも民衆の意志であるかのように信ぜしめるものを云うのである。
この故に政治的天才は俳優的天才を伴うらしい。
ナポレオンは「荘厳と滑稽との差は僅(わず)かに一歩である」と云った。
この言葉は帝王の言葉と云うよりも名優の言葉にふさわしそうである。

       

民衆は大義を信ずるものである。
が、政治的天才は常に大義そのものには一文の銭をも抛(なげう)たないものである。
唯民衆を支配する為には大義の仮面を用いなければならぬ。
しかし一度用いたが最後、大義の仮面は永久に脱することを得ないものである。
もし又強いて脱そうとすれば、如何なる政治的天才も忽(たちま)ち非命に仆(たお)れる外はない。
つまり帝王も王冠の為におのずから支配を受けているのである。
この故に政治的天才の悲劇は必ず喜劇をも兼ねぬことはない。
たとえば昔仁和寺(にんなじ)の法師の鼎(かなえ)をかぶって舞ったと云う「つれづれ草」の喜劇をも兼ねぬことはない。
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(引用終わり)


(以下、読書に関する過去記事、関連記事、及び、参考文献)
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『千四十六:読書感想文』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2014/04/post-88b1.html

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私の部屋の本棚にある、過去に買った本を眺めて、久しぶりにそれらを読んでみました。

夏目漱石の『夢十夜』と『硝子戸の中』でした。
以前、私は夏目漱石の『こころ』や、その他の作品も読んだものです。
しかし、私は夏目漱石の作品群の一つである『小品』と呼ばれる作品が好きでした。
小説だと、少し読むのに時間がかかるからです。

Photo_2

(▲上記写真は、Wikipediaより)
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『二千八百九十:竹取物語を読んで』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/04/post-bbdc.html

(以下、『竹取物語』(星新一 訳/角川文庫)より引用)
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「ある年ごろになると、男は女のかたと結婚し、女は男のかたと結婚する。これがよのならわしです。それによって、子も出来、一族が栄える事になります。私は生きているうちに、そのお世話をすませたい。どうでしょう、男のかたをお選びになりませんか」

すると、かぐや姫は表情も変えずに言った。
「そうしなければならないって、なぜですの。わかりませんわ」

あまりのことに、竹取りじいさん、口ごもった。
理由など考えたこともない。
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(引用終わり)

『三千四:『明日は、今日より強くなる』を読んで』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/10/post-abf4.html

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Photo_3

女流プロ雀士の姉妹、二階堂亜樹、二階堂瑠美氏の共著である、『明日は、今日より強くなる 女流プロ雀士 二階堂姉妹の流儀』(KADOKAWA)の本のタイトルです。
写真は、Amazonの広告からの引用です。
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                                       坂本 誠

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