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2017年10月23日 (月)

三千百八十七: 久しぶりに資本主義システムを考えて_No.2

三千百八十六:久しぶりに資本主義システムを考えて』の続きのような段落となります。

ちょっと、長めの段落となってしまいました。

ですから、少しばかりの章立てをしておきます。
ちょっとした目次は、次のようになります。

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■■最近の株価高を見て:
■■さらなる資本主義システムの矛盾点:
  ③:利益の向上のための、従業員の待遇悪化
  ④:派遣社員の存在
■■終わりに:
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■■最近の株価高を見て:

最近、証券取引所では、株価が上がっているようです。

Pa200176

 

庶民の間では、「不景気だ。不景気だ」と騒がれているのに、証券取引所では、なぜ、株価高が起こっているのかを考えてみました。

「まず、株価が上がる」ということは、どこかの誰かが、株を買っているわけです。
ですから、この不景気の世の中に、「どこの誰が、株を買っているのだろう?」と考えるのが一番最初でしょう。

そこで、前置きの説明となりますが、私が、このブログで、時々、引用している、以下の3つの文献があります。

■①:
『二千六百八十五:現在の資本主義を考える』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/10/post-6e5c.html
●『お金の原価はいくらなの?』
http://homepage2.nifty.com/osiete/s418.htm

(上記記事より抜粋引用、太字にしたり、アンダーラインを引いたのは筆者)
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平成十二年度特別会計予算ベースで

一万円が約22.2円、
五千円は約20.7円、
千円札は約14.5円です。
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(引用終わり)

■②:
『二千六百八十五:現在の資本主義を考える』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/10/post-6e5c.html
●100ドル紙幣を1枚作るのにはいくらくらい原価がかかるのですか? - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q129971462

(上記記事より抜粋引用、太字にしたり、アンダーラインを引いたのは筆者)
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参考のサイト(アメリカの印刷局)の説明によれば、2005年実績で、約5.7セント/枚(86億枚印刷時)だそうです。
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(引用終わり)

■③:
(Wikipediaより、太字にしたり、アンダーラインを引いたのは筆者)
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●日本銀行
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%8A%80%E8%A1%8C

日本銀行は、政府から独立した法人とされ、公的資本と民間資本により存立する。
資本金は1億円で、そのうち政府が55%の5500万円を出資し、残り45%にあたる約4500万円を政府以外の者が出資する。
2010年(平成22年)3月末日時点における政府以外の出資者の内訳は、個人35.9%、金融機関2.4%、公共団体等0.2%、証券会社-%、その他法人6.5%となっている[1]。

最終更新 2014年6月19日 (木) 02:45 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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(引用終わり)

■①と■②の文献から、お札(お金)を作るのは、非常に安い元手から、作ることが出来るとわかります。

そして、■③の文献から、日本銀行の株主(所有者)達の存在がわかります。

政府以外の」、つまり、民間人の株主として、「個人35.9%、金融機関2.4%、公共団体等0.2%、証券会社-%、その他法人6.5%となっている」とあります。

ですから、どこの誰かははっきりとした記載が、上記の引用文中には記載されていないのですが、金融機関、証券会社が含まれていることがわかります。

ひょっとしたら、それらの金融機関とか証券会社とか公共団体は、海外のものかも知れません。
しかし、かなり莫大なお金を持っていることでしょう。

P7240173

 

それらの金融機関や証券会社としては、「最近、資本主義経済状態が悪くなっているようだ。資本主義経済状態を活性化させるために、私が株主である幾つかの会社に株を買って投資しよう」と思って、現在に株を買えば、当然、株価が上がるわけです。

普通の会社の社長さんだって、その社長さんが株主であるケースも多いのですから、自分の会社に資本注入して、会社設備を増強させたければ、自社の株を買えば良いわけです。

ですから、現在の株価高というのは、一般の庶民には、関係の無い話だとわかるでしょう。

ですから、多くの庶民の人々が、「株価が上がっていると報道されている割には、私達は全く好景気を感じない」というセリフが巷で交わされても当然だとわかりますね。

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■■さらなる資本主義システムの矛盾点:

前段『三千百八十六:久しぶりに資本主義システムを考えて』以降に、見いだした、資本主義システムの矛盾例を書いておきます。

私達の身近に潜む、資本主義システムの矛盾例を知ると、それだけ、資本主義の問題点が、私達に明らかとなるからです。

前段では、次の2つの資本主義システムの矛盾例を挙げておきました。

①:資本主義の生んだ少子化
②:長時間労働の生んだ手抜き事業

この段落では、③番目として、「利益の向上のための、従業員の待遇悪化」を、④番目として、「派遣社員の存在」を書いておきます。

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  ③:利益の向上のための、従業員の待遇悪化

資本主義システムの配下に多数存在する、お店とか会社でも、利益の向上を目指しています。
「利益の向上」とは、「より多くの金銭の獲得」のことです。

Pa030147

 

ですから、「利益の向上」のために、多くの店(会社)は、より、長時間労働を行おうとします。
ましてや、昨今では、少子化の影響による、大量のお客さんの減少により、より困難な経営状況が発生します。

その結果、店(会社)の側では、顧客数現象のさなか、さらなる利益向上を目指さないといけないので、従業員(社員)に対する、さらなる長時間労働の実施と、従業員の減少を実施(リストラ)しようとするでしょう。

そのような従業員(社員)の待遇悪化を行うと、今度は、巷では、その店は「あの店(会社)は、ブラック企業だ」と、喧伝されて、その結果、その店は、経営悪化に向かうケースも多いことでしょう。

つまり、従業員の待遇を悪化させて、店の利益を上げても、今度は、その、「ブラック企業になった」という汚名を持って、その店(会社)の利益を悪化させます。

しかし、心ある経営者が、従業員の待遇を良くすれば(給与向上等)、今度は、その分、自社内の家計簿が悪化します。
また、従業員待遇の改善の一環として長時間労働の反対の短時間労働の実施を行えば、より多くを稼げず、経営が悪化します。

つまり、どのように、資本主義的に、「これがプラスの方法だ」とされるような方法を実施しても、その反対の方面が、マイナスの結果となるので、それにより、打撃を与えられるのです。

これが矛盾システムの典型的なパターンです。

このように、幾つかの私達の生活の中に潜んでいる矛盾点を挙げておくと、より、資本主義システムの矛盾点を掴むことが出来るので、その結果、私達が、このマトリックスの世界から、抜け出せる一助となるかと思います。

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  ④:派遣社員の存在

「派遣社員」というのも、これは、以前の日本社会には、存在していなかった就業スタイルですが、この派遣社員について考えても、資本主義システムの矛盾点を、よく実感できますので、以下に書いてみます。

Pa170148

 

「派遣社員」というのは、正社員ではありません。
主に期限付きの臨時社員です。
ですから、この派遣先の企業等は、人件費等を非常に安く抑えることが出来ます。
また、「派遣社員」から見て、派遣先の企業はお客さんです。
ですから、全くほとんどと言っていい程、派遣社員が派遣先の企業に対して、何かを言える権限を持ちません。
現実には、「派遣社員を差別せず、自社の正社員と同等に扱うように」とお触れが出ていますが、「派遣社員」と言うよりも、いわば、その派遣社員は下請け企業の存在と同じになるのです。

ですから、現実の社会だと、派遣先の企業は、自社内にいる派遣社員を、社員とは見ておらず、「自社の下請け企業の人間である」と見ています。
なので、その派遣先の企業の人間が派遣社員を見て、その人間が気に入らなければ、「派遣切り」というものを実行します。

そして、派遣先の企業が言うには、「これは解雇では無く、派遣社員を、ただ、派遣先に帰しただけだ」という言い訳を言うことが出来ます。

要するに、派遣先の企業から見て、専制君主的に、自社の仕事を進めていくことが可能となりました。
これによって、日本の様々な企業側から見れば、自社の業務に対する業務体系を、いわば、奴隷制に近いものに近づけることが出来たでしょう。

前置きが長くなりましたが、このように、派遣社員で派遣切りをされた人々には、給与という名のお金が入って来ません。
その結果、派遣切りをされた人々は、今度は、財布の紐の固い人々となります。

財布の紐の堅い消費者となったのですから、それらの人々は、地域社会に、お金を出さなくなるか、あるいは、お金を出しても、ほんの少量となるでしょう。

その結果、それらの、派遣切りをされ、財布の紐の堅い人々となり、その地域の(資本主義で言うところの)地域活性化を妨げます。

ですから、例えば、Aという会社が、自社の中に入って来ている派遣社員の人々を派遣切りすれば、その派遣社員の人々が、お金を落としていた、お店等(Bという会社名にします)に、お金を落とさなくなりますから、その地域社会の(資本主義で言うところの)経済悪化が起こります。

そして、その派遣社員が、よく利用していたBという会社(先程出て来たお店の事)が、その自社内に入って来ていた派遣社員の人々を派遣切りすれば、その派遣切りされた人々で、Aという会社の商品やサービスを利用することが減りますから、今度は、先ほど挙げていた、Aという会社に不況が訪れます。

つまり、Bという会社からすれば、Aという会社に次のように言いたいことでしょう。

  「A企業さん。あなたは自社の中に入って来ている派遣社員を派遣切りしないでください。なぜならば、私の会社が不況になるからです」

と。

次には、Aという会社からすれば、Bという会社に次のように言いたいことでしょう。

  「B企業さん。あなたは自社の中に入って来ている派遣社員を派遣切りしないでください。なぜならば、私の会社が不況になるからです」

と。

上の例のように、Aという企業からすれば、自由勝手に、企業活動を行えたのですが、逆サイドとも言える、Bという企業に打撃を与えます。

Pa170147

 

そして、Bという企業からすれば、自由勝手に、企業活動を行えたのですが、逆サイドとも言える、Aという企業に打撃を与えます。

そして、これが続けば、公園などで見かけるシーソー・ゲームのように、左側が下がれば、右側が上がり、今度は、右側が上がれば、左側が下がり、これが続いていくと、やがて、シーソーは動きを止めて、シーソー・ゲームは終了します。

つまり、派遣という業種は、上記のように、Aという側から見れば、有利な事を実行しても、逆サイドであるBの側から見れば、不利な事を実行され、打撃を与えられたことになります。

当然、話の成り行き上、Bという名前とAという名前を入れ替えても同じ結果が生じます。

このように、次第次第に、Aサイド側から逆サイドであるBサイド側に打撃を与え続け、そして、Bサイド側から逆サイドであるAサイド側に打撃を与え続ける結果、その地域社会の(資本主義で言うところの)経済状況は悪化し続けて、ついには、その経済状況は終わりを迎えることでしょう。

自分達自身に打撃を与え続けることによって。

そして、派遣でないまでも、最近では、企業側が従業員側に対して、専制君主的に振る舞えるように、なって来ているので、それでなくても、多かれ少なかれ、「企業の中の従業員は、兵士達である」という見方があるので、資本主義システムというのは、上のように説明した派遣社員システムと同様の、矛盾システムであることがわかります。

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ですから、これらの実感しやすい例を挙げて説明したように、資本主義システムというのは、矛盾システムであり、自分で自分を終わらせる構造、つまり、「資本主義システムとは自壊システムである」ということを、読者の方々も実感できたかと思います。

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■■終わりに:

矛盾システム内に存在するという、非常に珍しいケースの中で、日々に私達は生活しています。

よほど、稀な状況にめぐり合わせないと、この「矛盾システムの中で生活する」という状況を得ることは出来ないと思います。
ですので、「私達は、非常に稀有な例を、実体験中であり、そこから、何らかのデータを得ることが出来るかもしれない」というポイントを考えると、(ある意味、逆説的でもあるのですが)、人によっては、何かしらの有難いものを感じることが出来るかもしれません。

例えば、一つの教訓としては、やはり、「矛盾システムというものは、マトリックスを生む」というものです。

Pb040147

 

もちろん、この「マトリックス」の本来の意味は、「行列」という意味です。
しかし、SF映画『マトリックス』がヒットしたので、この映画の主題が、偽造社会を取り扱うものでしたので、最近では、「マトリックス」という単語を聞いて、多くの人々は「偽造社会」の意味を感じ取る人々も増えました。

時間が経てば、辞書にも、「マトリックス」の単語の意味の中にも「偽造社会」の意味が盛り込まれているかもしれません。

私が上に書いた文章「矛盾システムというものは、マトリックスを生む」の「マトリックス」も、「偽造社会」の意味で使用しています。

もちろん、この矛盾システム、あるいは、このマトリックスの製造者とは、イルミナティやカバールというわけです。

この段落は、長めの記事となってしまいましたが、ここまで読んで下さり、ありがとうございました。


                                       坂本 誠

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