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2017年7月14日 (金)

三千百四十五: 減少方向に向かう世界を考えて_No.1

(※筆者注:この段落は長いので、3つのパートに分けています。一番底に位置するパートの方が、文の終わりとなります。)

●:始めに

私達、日本の人口は減少に向かっています。

そこで、減少方向に向かう社会についてを色々と考えてみました。

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●:有史以前に人口減少はあるか

まず、私達の知られている人間の歴史から言っても、人口減少に向かう方向は、ほぼ初めて経験することかと思います。

現在、人間の歴史で使われている「有史」というのは、文字で残されている歴史です。

文字で残されていない歴史の方が長く、その歴史の事を「有史以前」という言い方がされています。
少なくとも、私達に知られている「有史以降の歴史」中には、人口減少については、あまり問題とされてきませんでした。
人口減少が起きたのも、地球上で言えば、限られた土地で起きた筈であり、それ以外は、ほとんど、全地球上の人口は増え続けて来たからです。

「有史以前」を尋ねてみれば、どこかで、全世界的な人口減少が起こったかもしれません。
例えば、氷河期です。

有史以前の氷河期が訪れた時代等は、人口減少のみならず、動植物の減少も起きていたかもしれません。
しかし、その氷河期が訪れて、人口減少中の人間達の暮らしぶりを解明しようと思っても、文字にされた詳しい歴史が残っていないので、私達にはわかりません。

ですから、現在の人口減少は、実際には私達が初めて経験するものであるかと思われます。

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●:人口減少も自然の理(ことわり)の一つ

三千六十二:転換の時代を考える_No.1』で「■:北米大陸で行われた草食動物と肉食動物の個体数調査結果」というものを書きました。

詳しくは、当段落を読んでもらいたいのですが、要点を書けば、自然界の循環システムにより、草食動物の個体数が減少したり、増加したりします。

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また、肉食動物も草食動物に合わせて、個体数が減少したり、増加したりします。

草食動物が増えれば、肉食動物の個体数も増えます。
しかし、肉食動物の個体数が増えた結果、肉食動物が草食動物を食べていますから、草食動物の個体数が減少します。
すると、草食動物の個体数が減少したので、肉食動物にとっては餌が少なくなりますので、当然ながら、肉食動物の個体数も減少するわけです。
肉食動物の個体数が減少した結果、今度は、当然ながら、草食動物の個体数が増加するわけです。

後は、自然界の中で上記のパターンが繰り返されるわけです。

これと同じように、人口の増加や減少が起きても、それは自然な事である、と言えるでしょう。

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●:今までは「増加」がキーワードだった

今までは、「増加」という単語がキーワードだったと思います。
しかし、今後は、「減少」という単語がキーワードになると思います。

人類は、長い長い間、人口増加の一途をたどって来ました。
ですから、私達の行動とか思考等の、ほとんどのものには、無意識の内に、「人口増加が背景にあるので、私達は全てのものも増加させた方が良いだろう」という思考を潜ませていたと思います。

だから、私達の見たり聞いたりするもの、あるいは、産業や思考も、政治形態も、経済活動も、その他の、ほとんど全てのものも、「増加させた方が良い」という意識が隠れていたと感じます。

人々の間で、「減った方が良い」という意識があったのは、主に体重でしょうか。

その体重減少を願うことでさえも、これは、つい最近になって現れた願いでしょう。

今や、日本では「人口減少」という大きな方向に向かっているので、それにつられて、かなり多くのものも、「減少」というものが、多くのものに現れてくると感じられます。

人口増加に向かっている時は、私達の願いごとでさえも、あらゆるものに対して、「増加」が願われていたでしょうが、人口減少に向かう波の中では、私達の願いごとでさえも、「減少」を望むのではないかと感じます。

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今までは、あまりにも長い間、「増加」が好まれていましたが、今後は、「減少」というキーワードが好まれるように予想されます。

「減少」という事象自体は、悪いことではありません。
冒頭でも書いた草食動物と肉食動物の個体数の例でもわかるように、「減少」というのも、自然な事象です。
ですから、「減少」という事象自体は、悪いことではありません。

この「減少」の波の中では、どのような良いことが考えられるのでしょうか。

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三千百四十五:減少方向に向かう世界を考えて_No.2』に続く

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