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2017年4月14日 (金)

三千百六: 人口減少と資本主義を考えて(独白)

現在の私達でも、様々な場所で、巨大な公共工事などが行われているのを見かけるケースがある。
私なんぞは、かなり、誤った方向に、労力と費用が使われているような気がする。
広範囲に海を埋め立てて、農業用地にする公共工事や、あるいは、巨大ダムの建設を例えにして考えてみたい。

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私達の社会では、人口減少が起こっていることが、様々なメディアでも報じられている。

ある公共工事で海を広範囲に埋め立てて、広大な農業用地を得られたとしよう。
そして、その農業用地は広大だから、数多くの穀物が収穫出来ることだろう。

しかし、私達の社会は人口減少が起きていることを忘れてはならない。

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たとえ、今までよりも、多くの農作物を収穫出来るようになったとしても、人口減少が起きているのだから、その農業用地から収穫出来た穀物は、今後、大いに余ってくると予想される。
大量の余剰生産を行うと、つまり、私達の社会は、お金で測っているから、大量の余剰生産物を生み出したならば、それは大きな赤字となって返ってくることがわかる。

つまり、海をこれ以上埋め立てて、農業用地を拡大し続けても、そこから収穫できる農産物が大量に売れ残りとなり、大赤字が予想出来るならば、「最初から、海を埋め立てない方が良かっただろう」と人は考え付くだろう。

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上と同じ事は、巨大ダムの建設にも当てはまることがわかる。

昨今でも、人口減少により、ある地方自治体の水道供給量が、大幅に減った。
つまり、その自治体の人々は、水に対する需要が減ったのだ。
その地方自治体は、水の売上高に悩んでいると聞く。

日本全体が人口減少に向かっているので、今後も、私達の水道使用量は減っていくと考えられる。
このような状況で、「巨大ダムを建設する」となると、市民達から集められる水道料金も減少しているのも加えて、建設したダムも空振りに終わるため、またしても、巨額の税金の無駄遣いに人は気が付くだろう。

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同様の事は、道路工事にも当てはまると思われる。

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人口減少が起こり続けるのならば、やがて、マイカー人口も減少する筈だ。
つまり、日本の人口減少を踏まえると、今後は、私達の道路の上に走っている車の総数も減少すると思われる。

そうなると、日本全土に多量に作り続けられている道路も無駄に終わる。

「ほんのわずかの車しか通らなくなるのに、これ以上、道路を建設しても意味が無いだろう」と、人は気が付くだろう。

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つまり、公共工事と呼ばれるものの需要が激減してくることがわかる。

昨今では、学校の閉校の話題も、様々なメディアで報じられている。
原因は、もちろん、少子化による、子供の数の減少による生徒数の激減だ。

つまり、全国的に、「新しい学校の建設」というのは、ほとんど下火になっていると思われる。

それ以上、作ってしまえば、「利用者がいない」ということで、さらに赤字がかさむからだ。

この理屈は、上で書いた「広範囲に海を埋め立てた農業用地」と同じだ。

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総じて言えば、人口減少が起きているので、ほとんどのケースで、公共工事等の巨大建設の需要が減っていると言えるだろう。

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一般に、人口減少が起きているのならば、それに合わせて、公共工事の縮小・減少や、例えば、一般企業でも、その企業の生産する何らかの生産物の減少を行うのが筋(すじ)だ、と私達にわかる。

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もし、そうしないと、人口減少により、お客さんの数も減っているので、作り過ぎにより、何らかの品物の大量在庫が発生したり、全く使用されない施設の数が激増するからだ。
つまり、豊作貧乏と呼ばれる状態と全く同じ状態が発生する。

だから、人口減少に沿って、どんどん生産物の数を減らしたり、あるいは、建設予定の施設の数を減らす必要性が出てくる。

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しかし、ここで本当にぶつかっているのが、私達の間で使用されている資本主義の理屈である。

この資本主義の根本には、「もっと、もっと、ずっと、ずっと拡大・拡張させよう」という狙いが込められている。

その手の話題ならば、私の当ブログの『ビジネス・投資』のカテゴリーに多くの記事が納められているので、読みたい読者は、そのカテゴリー中の記事を読まれて下さい。

ちょっとだけ、ここに抜き出しておくとするならば、その資本主義の根本には「利子を得る」という狙いが込められている。
あるいは、普通のお店で売られている品物には、仕入れ値(原価)の上に、上乗せするお金が、この「利子を得る」ということと同じ事になる。
仕入れ値(原価)の上に、上乗せするお金が利益となるので、そのお店は儲けを手にすることが出来る。

最後の氷河期が終わって以来、人間社会では、人間の数が増え続けてきた。
そして、人間の数が増え続けることにより、その社会も拡大し続けた。

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その、何らかの、どこかの社会において、「永遠に終わりの無い拡大・拡張」という現象が起こり続ければ、この資本主義の理屈は、それなりに続いたかもしれない。

ところが、常に拡大を目指し続けてきた「資本主義」が迎えたのが、人口減少だった。

「資本主義」は、常に拡大のみを目指しているのに、「減少」という名の完全な逆風を彼は迎えたのだ。

何もかもが自然に「減少」しているのに、彼は、いまだに「拡大・増大」という名の過去の夢を追い求め続けているので、彼は苦痛を得ているかと思われる。

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しかし、ここで私達が彼を見るに、彼の行動の結果が、彼の苦痛を作った事に気が付くだろう。

私達の間の人口減少の主な原因は、戦後になって、子供達の養育費・教育費が激増したことにあるだろう。

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大学までの、子供の養育費・教育費を考えると、ほとんどの人は、子供を2、3人しか作らなくなった(戦後間もない頃だと、一つの家庭に5人とか6人ぐらいの子供もいた)。

資本主義の理屈に沿って、世の学校の先生や塾の先生達も、多額のお金が欲しい、となるだろう。
すると、当然のことながら、子供達の養育費・教育費が激増する。
世の親達は、それには悩みたくはない。
だから、自然と、子供の数が減った。

結局、資本主義の理屈そのものが、資本主義の首を絞めているのだ。
以前にも書いたのだけど、この「資本主義」の姿を周囲から見ると、「自分の尻尾を食べる蛇(へび)」のように見えるだろう。

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他にも、まだ資本主義が自壊している理由は幾つかあるけれど、簡単に書けば、大量のロボット生産が挙げられる。

この資本主義社会を構成しているのは、お金だ。
そして、昔ながらの資本主義社会を構成しているのは、人間だった。
数多くの人間が、その資本主義社会に入り、何らかの作業・労働を行うことにより、その代価として賃金を得てきた。

しかし、現在、その人間の代わりに、大量のロボットが、その資本主義社会に取り入れられている。
これだと、その資本主義社会から大量のロボットに閉め出された、大量の人間が豊富な賃金を手にすることが出来なくなる。
よって、その豊富な賃金を得られなくなった多くの人々は、財布の紐の固い、お客さんとなる。
つまり、大量のロボットの導入は、大量のお客さんの喪失を導く。

「人口減少」というのも、これは、結局、大量のお客さんの喪失を意味している。
つまり、資本主義社会から、大規模な形で、現在、顧客喪失が進んでいることがわかる。

資本主義社会を構成している重要な要因の一つは、お客さんの存在だ。
なぜならば、お客さんがお金を出してくれるのだから。

このお客さんの数が大量に減少しているので、つまり、資本主義社会の影が薄らいでいることが私達にわかる。

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この「大量のロボット生産と導入」というのも、もちろん、資本主義の理屈で、現在も進められている。

だから、ここでも上と同じ喩えが使えるのだけど、この「資本主義」の姿を周囲から見ると、「自分の尻尾(しっぽ)を食べる蛇(へび)」のように見えるだろう。

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どんな時代でも、私達が生きるためには、何らかの生産を行わないといけない。

今後も、私達は何らかの生産をしていくだろう。

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しかし、今は、時代の端境期と言えるので、今後、私達の間で、注目すべきキーワードは、「減少」とか「縮小」となると思われる。

今までは、資本主義の旗の下に、ただひたすら拡大ばかりを進めれば良かったのかもしれない。
しかし、今後は「減少」や「縮小」を踏まえて、行動した方が良いかと思われる。

何となれば、上に書いたように、お客さんの数の減少が起きているので、それに合わせて、どこかを減少しないといけなくなるだろうから。

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私達の資本主義を作り続けてきたイルミナティ達は、完全に、この「減少」という事象を想定していなかった、と私は考えている。

もとより、イルミナティのことだから、私達、人類を思いやること無しに、彼等のみの理屈や方針を組み立てただけだろうけど。

しかし、ちょっとよく考えてみれば、「人間の数が減少することも、あり得るだろう」と、人は気付くだろう。

なぜならば、地球上でも、今までに何度も、氷河期が訪れた。
氷河期だけでもなく、何度かの自然のサイクルの内に、自然な形での人口減少の現象はあった筈だろう。

そして、その人口減少が終われば、自然のサイクルとして、再び、人口増加が起きたと思われる。

要は、イルミナティ達が私達に施し続けていた事は、「地球のみなさん。地球の人口減少なんて、起こる筈はありませんよ」という発言だろう。

落ち着いて、私達が考えると、「自然な形での人口減少も、あり得るだろう」と考えられるけど、彼等は、私達に、そのケースを思い起こさせないようにしていたと言えるだろう。

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彼等が私達に施し続けてきた心理操作にも一考するに値するけれど、ともかく、私達にとって、今後、必要とされる思考パターンは、生産行為の中での「減少」行為や「縮小」行為だと思われる。

「減少」や「縮小」という、今までとは、逆の方向に流れが向いていくと思われる(しかし、「生産」という行為そのものが無くなるわけではありません)。

だから、「逆転の発想」というのが、大事になってくると思われる。

また、今までとは違ったライフ・スタイル上での考えが必要となってくるかもしれない。

その、「今までとは違った考えや行動」の一つのケースは、この記事の『過去記事、関連記事、及び、参考文献』の欄に、書き出しておきます。

私が気になった部分には、アンダーラインを引いたり、太字にさせてもらっています。

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(以下、過去記事、関連記事、及び、参考文献)
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『二千八百二十七:お金の話題色々_No.3』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/01/_no3-d68b.html
(以下、『朝日新聞』(朝刊)、2016/1/17記事、13面、「読書」欄より引用)
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■限界費用ゼロ社会
<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
ジェレミー・リフキン<著>

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社会主義経済体制は崩壊、資本主義はオールタナティブはないと我々は思い込んできた。
しかし本書は大胆にも、それが「共有型経済」にとって代わられると予言する。

変化を引き起こすのは、「モノのインターネット(IoT)」だ。
生産性を極限にまで高め、製品・サービスの供給にかかる追加的な費用(限界費用)をゼロに低下させる。
企業はこれらの販売による収益を失うが、消費者は物的欲求をほぼ無料で充たせるようになり、モノを所有する意義が失われる。

人々はプロシューマー(生産消費者)として技能や才能をシェアしつつ、協働型経済組織を発展させる。
そこで蓄積されるのは、利潤動機による「私的資本」ではなく、相互信頼と評価格付けに基づく「社会関係資本」だ。
素人が互いに手元の空き資産を活用する、配車サービスのUber(ウーバー)や宿泊場所提供のAirbnb(エアビーアンドビー)など、新しいビジネスモデル台頭の背景要因が、ここに見事に説明される。

諸富徹(京都大学教授)

柴田裕之訳、NHK出版・2592円
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(引用終わり)


                                       坂本 誠

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