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2017年1月29日 (日)

三千六十七: 私達の社会でのロボットの大量導入を考えて

■:はじめに

こんばんわ。

三千六十四: 転換の時代を考える_No.3』の続きのような感じになります。

前の段にも、私が以前に書いていましたが、もう一度書き出しておくと、

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ロボットやコンピューターの多用によって、人の仕事が少なくなるだろう。
その結果、多くの人が仕事を失う結果、資本主義経済が後退するだろう。

また、科学技術の発達の結果、高性能の機器が多くの人に行き渡るだろう。
その結果、高性能の機器は壊れにくく、全ての製品が省エネする方向に向かうので、結果、機器の売れ行きも鈍り、資本主義経済が後退するだろう。
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です。

これについて、具体的な例を挙げて、さらに踏み込んで書いてみます。

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■:ロボットを導入する店の例から

ロボットを導入したい企業(お店)をお菓子屋さんと惣菜屋さんの二つとしておきます。

お菓子屋さんと惣菜屋さんの両方の経営者も、コスト削減のために、幾つかのロボットを導入したとします。
今でも、そうなのですが、だいたい、どこのお菓子屋さんと惣菜屋さんでなくても、その会社の従業員の人も、自分の会社のために、余裕のある時は、自分の会社のお菓子とか惣菜を買っていくでしょう。

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ですが、この例でのお菓子屋さんと惣菜屋さんは、幾つかのロボットを導入したため、その会社の従業員の方に辞めてもらったとします。
すると、その退職した元の従業員達は、しばらくは仕事が無いですから、今までの会社の製品であるところの、お菓子や惣菜を買えないケースも多いことでしょう(あるいは、元の従業員達は、怒ってしまって、もう二度と、自分が元居た、お菓子屋さんと惣菜屋さんのお菓子と惣菜を買わなくなるかもしれません)。

つまり、会社の自動化(オフィス・オートメーション。ロボットやコンピューターを導入することによる、人員削減)は、自分の会社のお客さんをも失うことがわかるでしょう。

そして、その退職した元の従業員達は、しばらくは仕事が無いですから、当然、日用品の購入も少なくなるでしょう。

ですから、上の例で行くと、お菓子屋さんから、退職した元の従業員達は、元居た自分のお菓子屋さんのお菓子も買わなくなり、かつ、惣菜屋さんの惣菜を買うことも少なくなります。

もう一つの例である、惣菜屋さんから、退職した元の従業員達も、上と全く同じ事が起きるでしょう。

ですから、お菓子屋さんの経営者は、惣菜屋さんの経営者に言うかもしれません。

  「あなたの会社で、ロボットを導入しないで下さい。なぜならば、私のお店である、お菓子屋へのお客さんが減るからです」

と。

惣菜屋さんの経営者は、お菓子屋さんの経営者に言うかもしれません。

  「あなたの会社で、ロボットを導入しないで下さい。なぜならば、私のお店である、惣菜屋へのお客さんが減るからです」

と。

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■:ロボットが大量に私達の生活に入って来ると

ここまで書くと、読者の方々もわかってくると思います。

現在、資本主義社会では、上の例でのお菓子屋さんと惣菜屋さんだけでなく、大量の職場に、大量のロボットが導入されている、と。

つまり、資本主義社会での大量ロボット導入は、大量の失業者を作り出す、と。
つまり、「大量の失業者を作り出す」ということは、「資本主義社会で大量のお客さんの減少を作り出す」と。

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ですから、結局、上の例で挙げた、コスト削減のための、お菓子屋さんと惣菜屋さんのロボット導入による、人員削減の行為は、回り回って、他ならぬ、「自分のお店の顧客を失わせる行為だった」と、あなたも理解できるでしょう。

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■:矛盾が導き出された

現在の資本主義社会での流行の最先端とされている、「ロボット導入」の行為が、他ならぬ、資本主義社会の大幅な後退行為や縮小行為そのものであることに、人は気付くでしょう。

この資本主義社会での、たった今、目の前に起きている事象を見て、あなたも以下のように感じるかもしれません。
  「これは矛盾だ」

あるいは、

  「資本主義社会とは、自分の尻尾(しっぽ)を食べている、蛇(ヘビ)のようなものだ」

と。

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上の仮想例の状態で、さらに私達は仮想的に時計の針を進めてみましょう。

(人員削減によって)お客さんの少なくなった、お菓子屋さんと惣菜屋さんは、当然、お客さんが少なくなったことにより、経営が悪化してきて、やがて、淘汰などが起こり、世のお菓子屋さんと惣菜屋さんの数が少なくなります。

現代だと、最近のオフィス・オートメーションの流行により、ロボット・メーカーの羽振りは、少しばかり良いと報道されています。

しかし、上の例の流れから、世のお菓子屋さんと惣菜屋さんの数の減少により、つまり、ロボット・メーカーのお客さんの数が少なくなることがわかるでしょう。

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つまり、現代での大量のロボット導入を行うと、やがては、数多くのお店での人員削減は、大量の失業者を生むので、それらのお店自体の大量の顧客喪失が起きるので、さらに、それらのお店にロボットを提供していた筈の、ロボット・メーカーも、顧客喪失が始まると予想されます。

ですから、現代での大量のロボット導入の行為は、産業社会から人間が消えていくことを意味していますから、人間の産業社会の仕組みであるところの、資本主義システムを壊しているのに気が付くでしょう。

なので、人はさらに気が付くでしょう。

  「資本主義を後退させようとする人々とは、他ならぬ、資本主義を押し進めようとしている人々のことだ」と。

また、資本主義を後退させようとする人々とは、上の例から借りれば、お菓子屋さんと惣菜屋さんの経営者であり、また、世にロボットの普及を図るロボット・メーカーであり、あるいは、大量のロボットの導入を考えている国の政府の人々だ、ということになるでしょう。

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■:この矛盾は大自然の摂理の一つなのか

私は上に、

  「資本主義社会とは、自分の尻尾(しっぽ)を食べている、蛇(ヘビ)のようなものだ」

という喩えを書きました。

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しかし、柔らかな雰囲気で、別の方面から表現してみようと思います。

三千六十二:転換の時代を考える_No.1』の中で、私は、「■:北米大陸で行われた草食動物と肉食動物の個体数調査結果」という章を書きました。
詳しくは、該当HPを読んでほしいのですが、簡単に書きます。

草食動物が幾ら殖えたくても、その草食動物が殖えたことにより、肉食動物も殖えるので、多くの草食動物は捕食されるので、草食動物は減ります。
また、草食動物が減ると、それを餌とする肉食動物も捕食対象が減少することにより、肉食動物も個体数を減らすので、草食動物は天敵がいなくなるので、再び、草食動物の個体数が殖えます。

この「草食動物と肉食動物の個体数調査結果」から、読者の方も以下のことを感じるかもしれません。

  「増加の行いの中には、既に、減少の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる。同様に、減少の行いの中には、既に、増加の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる」

と。

大自然の一つの摂理として。

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上の流れでの、「資本主義の発達によって、科学技術が発達して、大量のロボットが生産される」というのは、読者の方も、自然な流れを感じるでしょう。

ところが、その「自然な流れ」そのものが、資本主義の後退をも、自然に招いているのに気が付くでしょう。

ですから、私が上に書いた

  「増加の行いの中には、既に、減少の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる。同様に、減少の行いの中には、既に、増加の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる」

の、表現の方は、大自然の一つの摂理として感じるでしょうから、「資本主義社会とは、自分の尻尾(しっぽ)を食べている、蛇(ヘビ)のようなものだ」の表現よりも、柔らかく、人に受け入れられるかもしれません。

ですから、現在、たった今でも、行われている資本主義でのロボットの大量導入も、「大自然が私達に一つの摂理を見せてくれて、学ばせてもらっている」、と感じれば、心が穏やかになって、澄んだ眼差しで、私達の社会現象を見ることができるかもしれません。
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思い出せば、『三千六十二:転換の時代を考える_No.1』で「■:日本での少子化」を書きました。

子供達の教育費の増大も、思えば、資本主義の自然な流れでした。
ですから、教育費の増加を考慮して、多くの人々が、少子化の流れに入った(つまり、顧客数の減少方向に入った)のですが、これも、資本主義の自然な流れだったと言えるかもしれません。

ここからも、上の「増加の行いの中には、既に、減少の傾向の芽を、必ず孕(はら)んで、、、」が連想できるでしょう。

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■:私達はこの現象をどう見たら良いのか

ここで、少し別の角度から、この現象を見てみましょう。

_1_2

 

「雇用の減少は恐ろしい」と、多くの人は感じているかもしれません。

しかし、煎じ詰めて、見てみると、雇用の減少そのものが怖いのではなく、雇用の減少の結果から生じるところの、「手持ちのお金の減少」、これが、本当に人が恐れている実体なのだと気が付くでしょう。

ですから、仮に、私達の社会で、一切、お金が使用されていない社会だと考えてみると、上からずっと論じている、「資本主義でのロボットの大量導入」も、スムーズに導入されているのではないでしょうか。

なぜならば、世に、お金が無いので、失業から生じる、「手持ちのお金の減少」という心配事が起きることは無いからです。

また、逆の目から見れば、「お金の存在が、私達の社会での、ロボットの大量導入を妨げている」とも見なせるでしょう。

このように、完全に私達の視界から離れた地点に、一歩、意識を持って行って、そこから眺めて、考えると、「私達の社会に、大量のロボットを導入すべきか、どうか」の二者択一の答えとか対処方法よりも、別の角度からの答えあるいは対処方法が得られるかもしれません。

具体的には、「私達の社会に、大量のロボットを導入すべきか、どうか」よりも、「私達の心の底にまで潜んでいるお金に対する意識の状態を変えてみるのはどうか」という視点からの、アプローチも効果的だと感じます。

それか、現在でも、かなり阻まれています、フリー・エネルギーの導入の事を考えていたら、気分が落ち着く方も増えるかと思います。

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■:終わりに(老荘思想に学ぶ)

  「増加の行いの中には、既に、減少の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる。同様に、減少の行いの中には、既に、増加の傾向の芽を、必ず孕(はら)んでいる」

と、表現しましたが、古来から言われている事の一つなのかもしれません。

上の表現から、私は、古人の言葉を思い出します。

誰が言ったかまではわからないのですが、中国の老荘思想の中の一つにあったと記憶しています。

その古人の言葉とは、

  「陰極まりて陽を成し、陽極まりて陰を成す(いんきわまりてようをなし、ようきわまりていんをなす)」

という言葉です。

P8220173

 

イメージ的な図柄でも表現されています。

その図とは、読者の方もどこかで見たことがあるかもしれません。

黒と白のヒスイのような二つの図形が、お互いの形を持って、ピッタリと合わさり、一つの円を成しているのです。

そして、その黒と白のヒスイの中心に当たるような部分には、それぞれ、互いの色であるところの、白と黒の点があるのです。

陰極まりて陽を成し、陽極まりて陰を成す」という古人の言葉と、私の書いた表現の絡みを、うまく書けないのですが、雰囲気だけを読者の方が感じて頂ければ幸いです。

何かの上手い表現が見つかったら、再び書いてみたいと思います。

P8220174



(以下、過去記事、関連記事、及び、参考文献)
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(以下、『Gigazine』、2016/5/26記事より文章と写真を引用)
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●マクドナルド元CEOが最低賃金がこのまま上昇し続けるならすべてロボットに置き換えられると予測
http://gigazine.net/news/20160526-mcdonalds-worker-robot/

特別な知識やスキルを必要としない職業は、人工知能やロボットで代替される可能性が高いと推測されていますが、マクドナルドの元CEOが人間を雇うよりも、ロボットを導入する方が安く済むと発言しています。

Fmr. McDonald's USA CEO: $35K Robots Cheaper Than Hiring at $15 Per Hour | Fox Business
http://www.foxbusiness.com/features/2016/05/24/fmr-mcdonalds-usa-ceo-35k-robots-cheaper-than-hiring-at-15-per-hour.html

Ceo

マクドナルドUSAの元CEOであるエド・レンシ氏は、(、、、以下、省略)
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(引用終わり)


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『三千六十四: 転換の時代を考える_No.3』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2017/01/_no3-282b.html

■:資本主義の大骨子「利子」について
■:「利子」やお金の問題点についての資料紹介(ビデオ)
■:資本主義の行方
■:現在の社会システムの状態
■:「転換の時代」には、どのような方向に道を見いだした方が良いか
■:「転換」とは、バランスを取るためにある
■:終わりに

『二千五百八十三:銀行制度についての種々の話題_No.8』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/07/_no8-c8e8.html
●お金の問題点_0002.wmv
https://www.youtube.com/watch?v=3ibrKBohE8o



『二千五百八十六:銀行制度についての種々の話題_No.10』
●「お金の問題点」の続き
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/07/_no10-9079.html
https://www.youtube.com/watch?v=T8DcvHSi-C8



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『三千六十三: 転換の時代を考える_No.2』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2017/01/_no2-dbc8.html

■:価格の上下をさせるだけで、切り抜けられるか
■:お客さんの存在
■:氷河期時代を連想すると

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『三千六十二:転換の時代を考える_No.1』
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2017/01/_no1-6ecc.html

■:はじめに
■:北米大陸で行われた草食動物と肉食動物の個体数調査結果
■:資本主義社会の狙い
■:日本での少子化


                                        坂本  誠

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