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2016年11月 4日 (金)

三千十二: 産毛(うぶげ)について

こんばんわ。

私達の身近に潜む不思議について書いてみようと思います。
それは、「産毛(うぶげ)」です。

「坂本さん、産毛に深刻な不思議な事があるんでしょうか」という返答を受けそうです。

産毛というのは、毛髪や男性のヒゲとは違っています。
毛髪や男性のヒゲは、ずっと伸び続けるだけです。
ですから、私達は定期的に床屋に行ったり、男性ならば、多くの男性が毎朝ヒゲを剃っていると思います。

一方の産毛というものは、例えば、ヒゲの生えない顔の中央に生えていたり、あるいは、同じく男性ならば、腕に生えていたりします。
また、胸にも、ある程度の長さを持って、生えていたりします。
また、多くの動物の体毛も、ある一定の長さまで生えると、それ以上は伸びません。

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産毛の本当の不思議さとは、「ある一定の長さまで生えると、それ以上、伸びないこと」です。
毛髪や男性のヒゲは、ずっと伸び続けるだけですが、これとは、全く違うシステムを、産毛の毛根は持っていることがわかります。

この不思議な点を、もうちょっと詳細に見てみましょう。

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■①:
産毛は、ある一定の長さまで伸びると、それ以上は伸びません。
どのようにして、産毛の毛根部分は、自分の製造している産毛の長さを知ることができるのでしょうか。

つまり、これは大きな「謎」であることがわかります。
私達が産毛を一定の長さまで伸ばして、それ以上、伸ばさないようにしようとすると、以下のような方法を取るでしょう。
まず、身体中の産毛の毛根部分に、「目」がついていないといけません。
(そして、ちょっと想像すると気持ち悪いですが)その身体中の数多くの毛根部分に取り付けられた「目」が、自分の伸ばしている産毛の長さを把握します。
そして、その小さな無数の目が、毛根部分に以下の指令を出します。
「もう、これ以上、産毛を伸ばさなくて良いよ」と。
ですから、毛根の産毛を作る組織が産毛を製造するのストップします。

しかし、現実には、産毛の近くに「目」はついていませんし、仮に、「目」が付いていたとしても、指令を発したり、指令を受ける毛根作成組織が、そのような指令を、どのように受けるかはわかりません。

人体に潜む大きな謎の一つとして、産毛の毛根作成組織部分は、「自分の伸ばしている(作っている)産毛の長さを把握している」ということでしょう。

■②:
「産毛が伸びる」というのは、多くの人の経験したことです。
しかし、「産毛が伸びた」ということは、それに先立って、「産毛が剃られた」ということを意味しています。
ですから、毛根作成組織としては、「産毛が剃られた」という事実を、どこかで把握しないといけません。

どのようにして、毛根作成組織が、自分の伸ばしている「産毛が剃られた」という事実をチェックしているのでしょうか。
つまり、これも大きな「謎」であることがわかります。

「産毛が剃られた」という事実をチェックしないと、その産毛の毛根作成組織は、以前と同じ長さまで、産毛を伸ばすことができないからです。

■①で書いたように、産毛の周囲に、小さな目があって、その目が、「産毛が剃られた」という事実を見て、毛根作成組織に何らかの情報を与えれば、毛根作成組織部分が、「よし、今から、産毛を伸ばそう(作ろう)」となって、産毛を伸ばしだすのでしょうが、そのような目も付いていないし、産毛の毛根作成組織部分が、そのような判断をしているかというと、これも大きな不思議です。

ですから、人体に潜む大きな謎の二番目として、産毛の毛根作成組織部分は、「自分の伸ばしている(作っている)産毛が剃られたか、剃られていないかを把握することができる」ということでしょう。

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学校の理科の授業とか、生物の授業でも、人間の毛根部分が解説された図を見たことのある人は多いと思います。
私が記憶している、その図だと、「髪の毛と産毛の違いは無かった」と思います。

しかし、このエッセイで、今、書いているように、また、多くの人々も実感できるように、髪の毛部分の毛根組織部分と、産毛の毛根組織部分には、大きな違いがあることがわかります。

ですから、髪の毛部分の毛根組織部分と、産毛の毛根組織部分には、その解説図に大きな違いがある筈ですが、この違いの部分を、私達は把握していないことがわかります。

また、上の■①と■②に書いた違い自体が、大きな謎と思います。

「何らかの遺伝子での違いがあるだろう」とは予測できますが、上に書いた「髪の毛」と「産毛」の作りの、大きな違いを遺伝子の違いで説明できるか、どうかもわかりません。

いずれにしても、これは普段、見過ごされている、大きな謎の一つだと思います。

そして、このような何気ない場所に潜んでいる、自然界の不思議を見ることにより、科学の面白さの一つではないかと感じます。


                                        坂本  誠

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