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2016年1月21日 (木)

二千八百二十六: 資本主義社会とその先の未来社会を考える_No.2

二千八百四:資本主義社会とその先の未来社会を考える』の続きです。

以下の本の紹介をしつつ、話題を進め行きたいと思います。

(以下、『朝日新聞』(朝刊)、2016/1/17記事、13面、「読書」欄より引用)
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■限界費用ゼロ社会

P1210151_4

 


<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
ジェレミー・リフキン<著>

社会主義経済体制は崩壊、資本主義はオールタナティブはないと我々は思い込んできた。
しかし本書は大胆にも、それが「共有型経済」にとって代わられると予言する。

変化を引き起こすのは、「モノのインターネット(IoT)」だ。
生産性を極限にまで高め、製品・サービスの供給にかかる追加的な費用(限界費用)をゼロに低下させる。
企業はこれらの販売による収益を失うが、消費者は物的欲求をほぼ無料で充たせるようになり、モノを所有する意義が失われる。

人々はプロシューマー(生産消費者)として技能や才能をシェアしつつ、協働型経済組織を発展させる。
そこで蓄積されるのは、利潤動機による「私的資本」ではなく、相互信頼と評価格付けに基づく「社会関係資本」だ。
素人が互いに手元の空き資産を活用する、配車サービスのUber(ウーバー)や宿泊場所提供のAirbnb(エアビーアンドビー)など、新しいビジネスモデル台頭の背景要因が、ここに見事に説明される。

諸富徹(京都大学教授)

柴田裕之訳、NHK出版・2592円
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(引用終わり)

上記の本の紹介にもあるように、社会の流れは変わってきていると言えるでしょう。
ここで言う「社会」とは、資本主義社会のことです。

過去、資本主義の終焉について書きました。

その原因をおさらいとして書きたいと思います。

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■1:
ロボットやコンピューターの大量導入によって、資本主義社会での労働現場の縮小が起きている。
結果、資本主義社会の人員減少から、資本主義社会が縮小化が進んでいる。

■2:
数多くの高性能な商品や省エネグッズの普及によって、エネルギー産業も縮小している。
また、高性能で壊れにくい商品が普及すると、人々がその商品を買い替える必要がなくなる。
なので、資本主義の市場が縮小していく。

■3:
■1の結果により、リストラや企業の倒産が進む。
そして、多くの人員が資本主義社会の外へと流出していく。
つまり、失業率が高まる。

■4:
人は失業者になると、どうしても節約や省エネを実施してしまう。
なので、失業者の増加自体が、より規模の大きな節約や省エネを招く。
よって、さらに商品を買わない人々が増える事により、資本主義社会で言うところの不景気が拡大する。

■5:
書籍『限界費用ゼロ社会』でも見られるように、人々が自分で必要な物資を作るようになると、さらに世のお店の需要が少なくなっていく。
つまり、資本主義社会の縮小が続く。
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上に書いてきたように、「私達の社会での競争の激化が起きている」というよりも、「人々の需要が少なくってきている」と言えるでしょう。
人は昔ほど、大量にモノを買っていない事も挙げられるでしょう。

また、書籍『限界費用ゼロ社会』でも見られるように、節約や省エネを考えれば、人は自分で自分の必要な物資を作り出す時代になってきていると言えるでしょう。
ですから、個々の人の生活上での需要自体が減っているわけではありません。
ただ、以前ほど、自分の欲しい物資をお店に求めていない事がわかります。
人が経費削減を目ざしていますから、お店で買わずに自分で作るという事が流行ってきているでしょう。
外食を取るよりも、自宅で自炊した方が安上がりなのと同じです。

ですから、人のお店に対する需要が減ってきている事が挙げられます。
お客さんが少なくってきているので、いかにも競争が激しくなったかのように見えるわけです(しかし、顧客取得も一つの競争といえるかもしれません)。

多くの人々の需要減少の結果、現在の激しいまでの資本主義環境が発生していると言えるでしょう。
この需要減少のしわ寄せの結果、企業の内部では長時間労働、リストラ、その他の劣悪な労働条件が生まれていると考えられます。
あるいは、企業の倒産に至るケースもあるでしょう。

これらの結果、さらに資本主義社会の外へと人が出ている事でしょう。
資本主義社会の外へと人員の流出が進むので、その外へ出た人々は、更なる節約と省エネを行う事がわかります。
失業すれば、普通の人は節約と省エネを行うのは当然ですから、これがさらに、資本主義社会の縮小を招くわけです。
なので、資本主義を推進する人にとっては、悪循環が発生している事がわかるでしょう。

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あまり注目をされていないようですが、新しい社会が徐々に出現しつつある事がわかります。
冒頭の書籍の言葉を借りれば、「共有型経済」や「協働型経済組織」と言えるでしょうか。
資本主義社会を構成している人員が減少し、その減少した分の人員は「共有型経済」や「協働型経済組織」に移行していると感じます。

(以下、上記記事に関する過去記事、関連記事、及び、参考文献)
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二千八百十六:お金の話題色々_No.2
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/01/_no2-dce4.html

二千八百十四:お金の話題色々
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/01/post-0dd2.html

二千八百四:資本主義社会とその先の未来社会を考える
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2016/01/post-59bd.html

                                        坂本  誠

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