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2015年12月 9日 (水)

二千七百八十一: 映画、蒼き(あおき)衣の者を見て

こんにちわ。

『映画、蒼き(あおき)衣の者を見て』と題しましたが、「蒼き(あおき)衣の者」とは、「風の谷のナウシカ」を意味しています。
直接、本当の映画のタイトルを書くよりも、映画の中で使用された表現を使った方が、より効果が高い時もあるかと思い、このような段落名にしてみました。

Nausicaä of the Valley of the Wind Soundtrack - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=rZUppxT38Zk

私が生きていて、今まで、最高に感動した映画は、やはり、この映画「風の谷のナウシカ」だったでしょうか。
過去記事でも書いたかと思うのですが、この映画は私の中学生の時に上映されました。
その当時の様子を今でも覚えています。
朝の始発電車に乗って、映画館まで行って、映画館の外で並んでいました。
そして、朝一番の上映から、夜の最終上映まで、ずっと映画館の中で見ていました。
しかも、朝から晩まで、立ったままで視聴していました。
映画館が満席で、とても座れなかったのです。

映画館から出て、1週間、日々の生活を送ると、再び、同映画を見たくなるので、次の日曜日も、朝の始発で映画館に行き、夜の最終まで、映画を見ます。
それが、3週間も続き、ちょっと、落ち着いた後でも、映画館に何回か通って、視聴した記憶があります。
ですから、映画館で、同映画を見た回数をはっきりとは記憶していないのですが、20回以上は、映画館で視聴したでしょうか。
当然、レンタル開始された後も、VHSビデオやDVDを借りて、見た回数もあり、また、テレビ放映の回数もありますので、最終的に視聴した回数は、記憶していません。

以前は、これほどの回数を映画館で見ていたものでした。
映画「マクロス」とか「うる星やつら」とか「銀河鉄道999」とか「ヤマト」とか「伝説巨神イデオン」とかも、朝の始発で映画館に向かい、寒い中、映画館の前で並び、朝イチから夜の最終上映まで、映画を見ていたことがありました。
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ここから、最近のブログ記事とも重なるのですが、最近では、これほどの新しい封切り映画に出会わないものです。
映画館の方も、「映画館の客をテレビやレンタル・ビデオやインターネットに盗られた」という嘆きが交わされているかもしれません。
しかし、多くの映画ファンにとっては、まったく、そんな事は関係無いと思います。
また、世の景気動向にも、まったく関係していないと思います。

「これは今すぐにでも見るべき映画だ」と映画ファンの人が感じれば、レンタル・ショップやインターネットで視聴する前に、すぐにでも、映画館に飛んで見に行っていると思います。
ですから、劇場で封切られる新しい映画の方に、それほどの愛と感動を映画ファンが感じなくなっているのが現状だと思います。
逆に言えば、愛と感動の詰まっている映画ならば、今でも、映画ファンは、大金をかけて、何回もその映画を映画館で見ると思います。
なので、多くの映画ファンは、最近の封切られる映画の方に、愛と感動と喜びを感じないのが本当のところだと思います。
しかし、多くの映画ファンも、そんなに感受性が失われたわけではないと思います。

ただ、映画の製作者側の方に、どうしても、クリエィティブで、かつ、感動的なものを提供する作り手がいないような気がするのです。
これは映画ファンでなくても、同じ事を感じている人は多いのではないでしょうか。
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ですから、現代でも、「それほど質の高い映画が封切られる」という情報を映画ファンが手に入れたら、映画館の前に、封切り初日の直前には、長蛇の列が出来ていることでしょう。
確かに、現代だと省エネとか節約を考えたら、映画館で視聴せずに、レンタル・ショップにDVDが並ぶのを待ったり、インターネット配信を待ったり、あるいは、テレビ放映まで待つ事が挙げられます。

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しかし、人は、本当に価値あるものならば、金に糸目をつけません。
ですから、どんな不況があっても、今でも、映画館の前に長蛇の列が出来る可能性は充分にあります。

逆に言えば、本当に価値のあるものならば、人はお金に糸目をつけず、どんな大金でも払うことがわかります。
つまり、「真に価値あるもの」というものは、お金では買えない事がわかります。
わかりやすく言うならば、「真に価値あるもの」は、お金では換算できない事がわかります。
こうなってくると、あまりお金が意味を成してこない事がわかります。
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確かに、過去の有名な映画の、その当時の売り上げ成績として、「同映画、何億円の配給収入」という数字が残されたりしています。
結果として、それだけの人数が映画館に訪れた事がわかりますが、そのような高い売り上げ自体は、映画の感動の本質とは、リンクしていない事がわかります。
なぜならば、ある映画が3億円の配給収入があったとします。
映画制作の段階で、お金に換算して、3億円の制作費をつぎ込んだら、その3億円の分だけの、「愛と感動を製作できたか」というと、これは限らないからです。
映画の制作費に3億円を出しても、3億円分の愛と感動を確実に製作できるかと言うと、これはほぼ不可能な事がわかります。
つまり、わかる事は、幾ら巨額の制作費をかけても、それに見合うだけの愛や喜びや感動を確実に創出できないことがわかります。
言い換えれば、その額に比例しただけの、愛や喜びや感動を生み出す事が出来ない事がわかります。
ですから、人の心の奥底に鎮座する愛や喜びや感動の本質は、お金にリンクされていない事がわかります。
結果として、「私達の道具の一つであるお金は良い道具か」とか「悪い道具か」と言うのには関係無く、人の愛や喜びや感動は、お金とは無縁な事がわかります。
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よく「安い映画制作費で作られた映画でも、封切られたら、続々と人が詰め掛けてきて、大ヒットを納めた」という映画を聞いたりします。

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ですから、映画の制作費そのものが、完成された映画の愛と喜びを作り出したわけではない事がわかります。
結果として、多くの人が、その映画を見たので、「同映画、何億円の配給収入」という言葉が残ったりしますが、その映画に込められた愛や喜びが、制作費に比例しない事がわかるので、やがて、人は金銭の額と映画視聴の際の喜びを同列に感じなくなるかと思います。
「当時、同映画、何億円の配給収入」という言葉は、後の時代の映画ファンから見たら、「この映画を見るだけの価値があるかもしれない」という参考意見を出すための資料だけになる可能性があると思います。
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現代の映画の傾向は、日本映画だけではないことがわかります。
今度、映画『STAR WARS』の最新版が封切られる事は、多くの映画ファンが知っているところだと思います。
洋画の『STAR WARS』でも、過去、映画館の前に、何キロもの人の長蛇が出来た事が知られています。
しかし、最近では、洋画でも、これほどの人の列を作られたという話を、人は聞いた事が無いでしょう。

要は、「封切られる新しい映画の中に、映画の本質である愛や喜びや感動がどれだけ塗り込められているか」が、映画ファンにとっての唯一の関心事項となっていると感じます。

    その者 蒼き衣を まといて
    金色の野に 降り立つべし。
    失われし 大地との絆(きずな)を結び、
    ついに 人々を蒼き清浄の地に導かん。

    The person in blue
      should fall down on the gold field .
    The person will bind the lost promise with our Earth ,
      and will lead people to the blue and pure land , at last .

                          (映画『風の谷のナウシカ』より)

(以下、過去記事、関連記事、及び、参考文献)
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七百四十一:『風の谷のナウシカ』を見て
http://hikirini.blog.bbiq.jp/blog/2011/01/post-d234.html

二千六百十七:映画『美しき緑の星』を見て
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/08/post-be85.html

二千五百三十六:映画『地球(テラ)へ、、、』を見て_No.2
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/06/_no2-a12d.html

二千五百三十一:映画『地球(テラ)へ、、、』を見て
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/06/post-f085.html

二千五百十八:銀河鉄道999を見て_No.2
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/06/999_no2-4c01.html

二千五百十七:銀河鉄道999を見て
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/06/999-c1ba.html

二千四百七十三:「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を見て_No.8
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/05/_no8-641a.html

二千四百四十:「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を見て_No.7
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/03/_no7-3898.html

二千四百七十一:『伝説巨神イデオン』を見て
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/05/post-9457.html

二千四百九十:『人造人間・HAKIDER』を見て_No.3
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/05/hakider_no3-e333.html

二千四百八十八:『人造人間・HAKIDER』を見て_No.2
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/05/hakider_no2-fb6f.html

二千四百四十二:『人造人間・HAKIDER』を見て
http://hikari-to-kagayaki.blog.bbiq.jp/blog/2015/03/hakider-b6b0.html


                                        坂本  誠

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