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2015年3月25日 (水)

二千四百四十一: 波紋

           波紋


      僕は春の公園にいる。
      そこは深い水の底。
      空気と言う名の水の底。
      息の詰まることもなく、
      更に清冽な大気の水を吸う。

      散りゆく桜の花びらに、広げた両の手の人差し指で触れてみる。
      そこから波紋が広がる。
      宙に広がる波紋。
      僕は走る。
      次々と指が触れてゆくたびに、いくつも、いくつも、波紋ができてゆく。
      桜の花びらが両手の五指に触れるごとに
      空中に幾つもの波紋が重なり、広がってゆく。

      走るのをやめる。
      大きな息を吐く。
      大きな波紋になってゆく。
      春の深い水の底で。

 

                                        坂本  誠

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