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2015年3月19日 (木)

二千四百四十: 「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を見て_No.7

久しぶりに映画の話題を書いて見たいと思います。
旧ブログ『悲喜憐偉』の『二千六百六十九:「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を見て_No.6』の続きです。

久しぶりに、この映画を見る機会がありました。
当時でも、かなり話題とされた映画であり、日本アニメの中でも非常に良く知られた映画でもあります。

私はマクロスの映画を見たのは、友人に「一緒に見に行こう」と誘われ、映画館に見に行きました。
当時、テレビシリーズが放映されていたのですが、なぜか、私はテレビ・シリーズを見ていませんでした。
なんとなく、あらすじは知っていたのですが、マクロスを見たのは映画館で初めてでした。
そして、映画のマクロスは何度も見たのですが、なぜか、今でもテレビシリーズのマクロスを見たことがありません。
と言うのも、映画「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」だけで、ほとんどマクロスの全てが語られているような気がするからです。

当時、日本アニメで盛んだったのが、ロボットシリーズでした。
「ロボットに主人公達が乗り込んで敵と戦う」というストーリーが多かったです。
マクロスも同じ流れを汲んでいました。
しかし、このアニメで独特だったのは、音楽との組み合わせでした。
要塞マクロスは巨大な宇宙船でもあります。
そのマクロスの内部には多くの人々が乗船します。
ですから、そのマクロスの内部で普通の多くの人々も同時に生活しているのです。
ですから、敵と戦ってばかりの軍人ライフばかりが描かれているのではなく、軍人達と一般の人々の生活も描かれているのです。
なので、歌手リン・ミンメイがこのロボット・アニメに登場するという、今までの日本アニメのスタイルとは全く違った内容が、このアニメで描かれたと言っていいと思います。
そして、歌手の存在だけではなく、様々な人間のドラマも、このアニメの中で語られます。
なので、マクロス自体が文字通り「スペース・オペラ」と言えるものがありました。

ですが、注目されたのが、やはり、「歌手の存在がどのようにして、ロボット・アニメにつながっていくのか?」というストーリーの展開だったと思います。
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宇宙空間には巨人の男と女が、長い長い間、宇宙戦争を繰り広げています。
地球人はその巨人の男と女の宇宙戦争に巻き込まれるのです。

科学技術も巨人達の方が上です。
また、巨人の男達と女達は遠い過去に遺伝子操作されて作られた人造の兵士でもあり、戦い専用に作られているので、ある程度、好戦的な存在として描かれています。

ちょっと考えてみたら、地球人類に勝ち目はありません。
しかし、巨人達の間で、昔から言われている事は、「文化に触れたものは敗北する」といういわれでした。
地球人が所有しており、巨人達に無いのは文化だったのです。
文化というからには、地球の音楽も含まれます。
ですから、上のいわれは「音楽に触れたものは敗北する」と言い換えても良いかもしれません。

そして、巨人達のとの戦争の間で、次第に明らかになるのが、音楽のちからでした。
巨人達は音楽を聴くのですが、それらの兵士達は、戦いが嫌になり、戦意や戦闘能力を失っていくのでした。
つまり、遠い過去に巨人達は遺伝子操作によって作られたのですが、巨人達の遺伝子の中にも遠い昔に存在した筈の「文化を愛する」という遺伝子がよみがえる結果、巨人達が厭戦的になるのです。
「眠れる遺伝子コードの復活」を考えると、私達人間のジャンク・コードを思い出す人もいるでしょう。
私達人間の全ての細胞核の中に遺伝子が存在します。
ところが、私達の遺伝子には使用されていない遺伝子があり、なぜ、その遺伝子が使われていないのか学者の人もわからないから、「ジャンク(ゴミ)のコード」という意味で、「ジャンク・コード」と言われています。
上の巨人達の遺伝子コードの復活も、人間で言うならば「ジャンク・コードの復活」とでも言えるでしょう。
(ちょっとだけ、話題が反れるのですが、つまり、マクロスは現代の遺伝子の話題もしていることから、当時のアニメの中でも、「全てを注ぎ込んだ」と言われているだけはあると思います。)

ですから、マクロスにも戦闘シーンはあるものの、やがて、歌手リン・ミンメイの歌声が宇宙中に響き渡る事によって、戦争が終わっていくのです。
なので、アニメにも様々な戦争ものがありましたが、このマクロスは非常に珍しい形で、戦争の終結を見るのです。
「歌が戦争を終わらせた」という特別なストーリーです。
そして、地球人類が勝ったわけでもなく、巨人の男族が勝ったわけでもなく、巨人の女族が勝ったわけでもなく、つまり、戦争の勝者が存在せず、ただ「和平が訪れた」という形で戦争が終結しているのも、この映画ならではストーリでした。
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私達の社会でも戦争を見かけるものです。
そして、よく、「相手の国が勝ったから戦争が終わった」という戦争終結のパターンを見かけます。
ですから、上に挙げたようなマクロスのような「戦争の勝者は一人もいないが、ただお互いの間に、自然に和平が訪れた」というタイプの戦争終結が、本当に理想とされる戦争終結方法の一つだと、人は感じると思います。
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「映画マクロスに現れたような戦争終結パターンが地球の紛争地帯に訪れれば良いだろう」、と願う人も多いのではないかと感じます。

また、この映画を見て気が付く事があります。
それは、戦争の無い世界の状態です。
巨人の男と女が戦争をしていたのですが、映画中で戦争が終結します。
そして、平和が訪れるのですが、巨人の男も女にも平和が訪れます。
そして、巨人の男と女の間に生まれるのは平等感です。
映画を見て、戦争の無い世界の状態というのがわかるのは、「それは平等な社会である」という事です。
ですから、私達の社会でも戦争の無い平和な社会を求める声が多いですが、それを言い換えれば、「私達は平等な社会を目指している」ということです。

「誰も彼も平等であるならば、争いが起きる筈は無い」と人は気付くでしょう。
しかし、これとは逆に、競争を求める人というのは、「相手より上の存在でなくてはいけない。だから勝たねばならない」という思いから、競争を求め、やがて、その心が争いを作るのに気が付くと思います。

ですから、多くの人々が「戦争の無い世界を作りたい」と言っているのは、実は「平等な社会を作りたい」と言っているのと同じだと気が付くでしょう。

久しぶりに、映画マクロスを見ての感想を書きました。

Macross - Ai... Oboete Imasuka? [愛 ・ 覚えていますか?/ Amor... Você se Lembra?]
https://www.youtube.com/watch?v=rKlkwvrLNMw

Macross - Ai... Oboete Imasuka? [愛 ・ 覚えていますか?/ Amor... Você se Lembra?]
YouTube: Macross - Ai... Oboete Imasuka? [愛 ・ 覚えていますか?/ Amor... Você se Lembra?]

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          愛と勇気

 

      一人の女の一つの歌声が宇宙に
      ゆるやかに広まってゆく時
      一人の男の勇気が一つに集まってゆく。

          坂本 誠

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