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2013年6月 5日 (水)

二十六: 日本の海外農業政策について

日本の海外農業政策について考える機会がありました。

最近、日本は、アフリカの農業を開発を行うと、マスメディアで語られています。
しかし、私は、以下のニュース記事を読みました。
原文は長いので、抜粋して引用させて頂きます。

原文のご確認は、ご紹介したURLで、ご確認してください。

(以下、「HUFF POST WORLD - 国際 -」、2013/6/4記事より引用)
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●TICAD V:モザンビークの人々から安倍首相に手渡された驚くべき公開書簡
http://www.huffingtonpost.jp/maiko-morishita/ticad-v_b_3373974.html

第5回を迎えるアフリカ開発会議の開幕前夜の5月31日、安倍首相主催のレセプションにおいて、モザンビークから来日した一人の男性が同国の十数万の人々より託された公開書簡を首相に手渡すという任務を全うした。
その内容は、日本に対して大きな問いを突きつけるものだった。
                :
                (中略)
                :
モザンビークの農民組織やNGO団体により起草された「公開書簡」を安倍首相に渡すという重任を託され来日したのは3人。
1人目は、2000以上の加盟団体をから構成されるモザンビーク最大かつ全国規模の農民組織、「モザンビーク全国農民連盟(UNAC)」のアウグスト・マフィゴ代表。
2人目は、同じくUNACのアドボカシー(政策提言)を担うヴィンセント・アドリアーノ事務局長。
3人目は、モザンビーク北部のナンプーラ州の100以上のNGO/CSOが傘下する「ナンプーラ市民社会プラットフォーム」のアントニオ・ムジェネレ代表。
                :
                (中略)
                :
「公開書簡」の内容は深刻だ。
日本政府並びにJICAが力を入れる大型農業開発ODA「プロサバンナ(ProSAVANA)」事業の即時停止の要求だ。
支援の対象とされる小規模農家との協議や情報共有が2009年の事業合意から現在までほぼ不在だったこと、リークされたマスタープランのドラフトともとれる報告書の内容が小規模農家の置かれた状況や彼らの望む開発のあり方にまったく立脚しないことに基づき、事業の即時停止と見直しを行い、、、、
                :
                (中略)
                :
今回の来日は、こうした問題を日本政府に直接訴えるために行われた。
モザンビークからの3人に同行して、ある国会議員を訪ねた。

        「では本当に必要な支援はどんなものか。」

議員に聞かれた質問に、彼らは明快な答えを持っていた。


モザンビークの小規模農業にはインフラが足りていない。
だが、今必要なのは、自分たちの食料を奪い、海外に作物を輸出するための港や幹線道路の整備改修じゃない。
必要なのは、小さな村と村の市場をつなぐ道路や、持続可能な形で環境負荷の低い農業を行うための、小規模な灌漑設備だ。
種子についても、毎年種を買うことを強いられる遺伝子組み換え種子ではなく、小規模農家自身が選び守ってきた伝統品種や固定種の優良な種子をきちんと保存し、共有するためのシステムだ。
技術指導も必要には違いない。
しかし、それは土壌を急速に劣化させる大規模な単一栽培を進めるための技術指導ではなく、自分たちが食べる作物をいかに環境負荷の低い持続可能な形で生産し、収量や品質を改善できるかという指導だ。

                :
                (以下、省略)
                :

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(引用終わり)

上の公開書簡によると、上のモザンビークの人々の要求は、モザンビークにおける日本のアフリカの農業開発の即時中止です。
ですから、モザンビークの人々が反対している以上、日本がモザンビークで農業開発が出来ないことがわかります。

しかも、この農業開発の在り方について、モザンビークの農家の人々との協議や情報共有が、ほぼ無かったことがわかります。
また、日本がモザンビークに提示した農業開発の在り方も、モザンビークの農家の人々の望む開発では無かったことがわかります。
ですから、モザンビークの人々の意向を受け入れていないアフリカ事業でしたので、モザンビークの人々が、即時中止を要求しているわけです。
現地の人々の意向を、ほぼ、無視した形での、一方的な、日本のアフリカ事業だったことがわかります。

そして、日本の国会議員と、モザンビークの人々の間のやり取りも書かれているので、私達は、モザンビークの人々の考えがわかります。
だが、今必要なのは、自分たちの食料を奪い、海外に作物を輸出するための港や幹線道路の整備改修じゃない。』
つまり、モザンビークの人々は、日本人から食料を奪われると考えています。
また、モザンビークの人々は、港を作ることや大きな道路を作ることを望んでいません。

必要なのは、小さな村と村の市場をつなぐ道路や、持続可能な形で環境負荷の低い農業を行うための、小規模な灌漑設備だ。』
また、上の文章からわかるのは、『
環境負荷の低い農業』ですから、モザンビークの人々の望まない農業スタイルを、日本人が無理矢理、モザンビークの人々に、薦めていたことがわかります。

種子についても、毎年種を買うことを強いられる遺伝子組み換え種子ではなく、小規模農家自身が選び守ってきた伝統品種や固定種の優良な種子をきちんと保存し、共有するためのシステムだ。』
また、上の文章からも、モザンビークの人々は、はっきりと遺伝子組み換え種子を拒否しています。

以上のように、アフリカの現地の人々の意向を考えず、強引な形で、「日本が海外の現地の事業を行おう」としていたことがわかりました。
ですから、このブログの読者の方々は、この日本のスタイルを見て、68年以上も前の、日本の過去の姿を脳裏に思い浮かべる人もいるかもしれません。

日本の海外農業政策についてのエッセイを書きました。

                坂本  誠

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